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370 無料喫茶店の人々 「なかなかじゃん・・・」


当店の専属バリスタの井上清三さんは、コーヒー好きの元小学校教諭で、現在、店主と同じ学習システムの塾を主宰されています。私が昨年、無料喫茶店構想をちょっと相談したら、翌週にはいきなりコーヒー豆持参で来られて「え、今日オープンじゃないの」と、私の背中を押してくれました。井上さんの奥さんはプロの仕立て屋さんで「したて屋 京」という名前で古い着物生地を素敵な洋服に仕立てた作品を日本各地で展示会を開いていました。そこで今回、「ぼくらの3.11」フリマへの出品をお願いしたら、快諾されて無料喫茶店に試験展示をすることになりました。井上さんの感想です。

● 今回、無料喫茶店に11月のフリマに出品する連れの自作の服を持って行った。当日の飾り付けを店主の奥さんが考えたいと連絡を受けていたんだ。連れが作品展のために作りためていた着物リフォームの服。これがなかなか。教材棚の前にカーテンをつけて、その上に飾り付けをする。店主の奥さんのファッション感覚で飾り付けられたんだけど、これがホントなかなかで、久しぶりに連れの作品に感動してしまった。「服好きのおばさんが、服を前に集まるとすごいのよ・・・」と連れはよく言っていた。連れの服はそのまま飾られて喫茶店が始まったようだけど、この服を前にしてのざわめきが眼に浮かぶ。私の連れは中学校の同級生。中・高とバレーボール一筋。高卒と同時に洋装店に入り、服作りに専念。50年も服を作り続けている。そして、年一回ぐらいのペースで自作の服の作品展をしていたんだ。今は病気経過観察中で、タイトな服作りは控えているようだ。それにしても、この女性の服、なんとも魅力があると言ったらいいのか、ファッション音痴の私としても「なかなかじゃん・・・」と思ってしまう。
 また、今回は始まりと同時に、店の中に最高の音響設備を手作りで整えようとする御仁がスピーカーを2台持って現れた。いろいろ説明されてもよくわからなかったけど、音はすごい。
 ファッションに、音響に・・・この無料喫茶店これからどうなっていくんだろう。今回の感想は一言、「なかなかじゃん・・・」。